【2021年8月6日】

拝啓、天国の姉さん……。勇者になった姪がエロ過ぎて、叔父さん保護者とかそろそろ無理です第一章

プロローグ 30歳、引退傭兵の独り暮らし


 宝石箱に隠した秘密のダイヤモンドを愛でているような気持ちだったのかもしれない。
 大切に大切にしまい込み、コッソリと眺めては一人で悦に入る……。そんな気分。だから、今さら──それがダイヤモンドでもなく、ましてや一人で眺める秘密のものでもなんでもなかったと、失ってから気づいた。
 おかげで俺ことアンヘルは一人絶望に打ちひしがれ、そのつらさを紛らわせるために毎日酒びたりの日々を送っていた。
 失ったダイヤモンドの名はシェイラ。いや、……シェイラはダイヤモンドでもなんでもない。三十路間近の嫁き遅れ女──……ただのアンヘルの幼なじみだった「人」。
 彼女は笑顔の可愛らしい女性で、アンヘルの家の隣に住んでいた貧乏行商人の娘。幼い頃、アンヘルを唯一の恋人と慕い、結婚の約束までした生涯でただ一人愛していた人──今はもう、どこかの有力者の中年の後妻に収まった誰かのもの、人妻だ。
 ……だけど、信じられるか? それだけを心のよりどころにしていたのに、実はもうアンヘルのものではなかったという事実。
 だが、それが現実だ。アンヘルは、彼女の苦悩は知らない。それがあったのかすらわからない。ただ、事実として、彼女が家の危機を救い、自らの人生をやり直すためには必要なことだったのだろう。
 故郷を離れて戦う幼なじみを見限り裕福な男の家に嫁ぐ決意をするくらいには──。
 かくして、シェイラがアンヘルに何も告げずに文通が途絶えて約三年……。晴れて借金を肩代わりし彼女を結婚するという思いだけで傭兵団に身をやつしていたのだ。
 戦い、戦い、戦った。──土地もない。学もない。魔法の才能もないアンヘル。
 あるのは、同じく傭兵をしていたという両親にもらった頑強な体だけ……。
 だからアンヘルは、家族と同じく傭兵の道を選んだ。それしか知らなかった。
 いつしか、数々の負傷と幾度とない死線を潜り抜けたアンヘルは、戦場で『再生者』という二つ名をちょうだいするほどに勇名を馳せる戦士となり──充分な報奨金を手にすることができるようになっていた。
 そして、故郷への凱旋を考え始めた時、「俺、この戦いの後、結婚しようと思う」……その言葉を最後に、アンヘルは戦場に斃れた。奇しくも、引退前の最後の戦いにて……。
 病床に沈むアンヘルは一命を取り留めたが、戦士の
である利き手を負傷し、本当の意味で傭兵家業に終止符を打つことになった。──苦節約十年。18の時に傭兵を目指し、食うや食わずで戦い続け……シェイラ一筋で純情を貫き続けたアンヘルは30歳を超えていた。……傭兵家業の最後に残ったものは愛用の大剣と、シェイラを娶り幸せにするには充分な金だけであった。
「じゃあな、北の狼たちよ──」
 傭兵家業をしていた姉の紹介を経て就いた傭兵団では、副指揮官にまで上り詰めてアンヘルであったが、かくして、仲間たちに惜しまれつつも、故郷に帰還する。
 …………戦場の空気を忘れ、シェイラとの穏やかな生活を夢見て、帰郷──実に十二年の歳月が過ぎていた……。
「お、お前さん。…………アンヘルか?」
 故郷で戸惑ったような声を聞いた時。アンヘルは現実の厳しさを知ることになる。
 凱旋したアンヘルは、結婚の持参金。金貨千枚を持ったまま硬直した。
 長らく故郷を空け、いつ訃報が届くともしれぬ幼なじみを待つことに疲れたシェイラが……──すでに結婚していたという事実を前に。
#1 叔父さんと姪っ子
1 押しかけ姪っ子
「俺は童貞だ。……ハハッ」
 グビリ、グビリ。──薄暗い家の中で酒に溺れる男が一人。鍛え上げた大きな背中は後悔と達観で丸くなり、死線を潜った証拠の傷は酒と涙で赤く浮かび上がっていた。
「ハハッ! 誕生日おめでとう俺。30歳まで童貞万歳。操を貫いた間抜けに乾杯ッ!」
 グビリ! その言葉が埃臭い部屋に染み込んでいった時、薄闇の中で一人笑う。
「ぷはっ。……へッ! 何が純情だ──……! おかげで俺は魔法使いになれるぜ!」
 吐き捨てるように虚空に呟くと、空になった酒瓶を床にぶちまける。そして、また新しい封を開け、童貞記念に乾杯をする。
「…………けっ。シェイラのやつ。あの尻軽女め……!」
 グビリ、グビリ……! そのうえ、みっともなく昔の女に恨み節。……笑っちまうだろ? 泣く子も黙る──百戦錬磨の傭兵が剣を連ねる『北天の狼』傭兵団で二つ名までちょうだいした男が童貞なんて、さ。それも、およそ女には不自由しない、最強の傭兵団において──童貞。バカバカしくて、戦場伝説になるくらいだ。
 そう。……30を超えて童貞を貫いた男は、魔法を使えるようになるという……馬鹿げた戦場伝説のそれ。そんなのいるわけないって? 
 ハハッ。だけど、いるんだなーこれが。……それが、俺ことアンヘル。かつて10代で傭兵を志し、それ以来十数年を戦場で生きた生粋の傭兵だ。剣を振る以外には何も知らず。腰の振り方も習ってこなかった。おかげで、傭兵団ではゲイの噂も流れるほどだが、……そうじゃない。アンヘルがこの歳まで童貞を貫いたのは、約束があったからだ。……それがシェイラ。亜麻色の髪と、大きな大きな薄い緑の目──。美しい女性だった。
「くそ! シェイラぁぁ……」
 結婚を約束し、互いに操を立て合った仲だ。それを後生大事に守っていたアンヘルは、シェイラとの結婚を夢見て故郷の村を飛び出した。ひとえにシェイラの家の借金を返し、彼女と結ばれるため。
 だから戦った。我武者羅に、ひたすらに、懸命に生きて、シェイラの元へ帰るため。
 そのせいか、いつしかベテランに、そして『再生者』の二つ名までちょうだいしていたアンヘル。もはや、北の戦場に敵う者なし。無敵の傭兵、最強の大剣使い──アンヘル。だが、だがまさかまさかの……約束をしていたシェイラが!
「帰ってきたら他の男とくっついていたなんてよー!! あの手紙はなんだったんだよ!! いつまでも待ってるって言ったじゃねぇか!! くそ、くそくそくそ!!」
 俺は、俺は──。
「俺はよぉッッ!! 純情だったんだッ!」
 ──お前を信じていたんだよ! シェイラぁぁあ!! 誰も聞いていないにもかかわらずアンヘルは虚空に怒鳴る。……シェイラ一筋。この歳まで純情を貫き、彼女と夫婦になる。それだけを考えて娼館通いすらしていなかったのだ。もちろん、戦場でとらえた女兵士にも手を出しちゃいない! だから童貞。生粋の、正真正銘の、どこに出しても恥ずかしくない童貞。最強の傭兵にして、無敵の剣士──。
「そして、30越えのドーテー野郎さ! くくく、ぎゃはははッ! どっこの馬の骨とも知らぬ間男に女を取られてよー! とんだ間抜けで、めちゃ傑作だぜぇ……!」
 ぎゃははははは!
 ……アンヘルはだらしなくさらけ出した股間にタオルを巻きつけながら自嘲気味に笑う。強靭な体。無数の切り傷。そして、盛り上がった筋肉と逞しい男根!
「今日も今日とて、我が生涯の恋人──『右手嬢』が俺を慰めてくれるわけだ」
 器用に片手で酒を、片手で男根を握りしめながら、自嘲気味に笑うアンヘル。まさに男盛り。彼の実態を知らぬ者なら、この男根で何人の女性を泣かせてきたと思うだろうか? 実際には実践経験のない新米兵士なわけで──逞しい男根も、今日も今日とて右手に果てるむなしい日々……。
「ちくしょー!! シェイラのやつぅ! うぅー」
 パリィン! と、テーブルの上を転がる酒瓶が床で砕け散った。それを顧みることなく酒精で震える手で新しい瓶の封を切る。いい歳こいてみっともなくメソメソと泣き、有り余るお金で酒だけを飲む毎日。
 唸っても、叫んでも、泣いてもシェイラをアンヘルのものにはならない。だからせめて、思い出の中のシェイラに溺れようと酒と妄想と自慰に耽る。腰のタオルを脱ぎ散らかし、怒張に手を添え激しく前後に、
「シェイラ……。シェイラ──!」
 記憶の中で微笑むのは、思い出の中の若く美しく愛らしいシェイラ。彼女の髪の匂いを思い出し、ささやかな胸の膨らみに触れることを夢想して……果て──。
「シェ──」
「うわぁっ! おッ酒くさーーーい」
 びッくぅ?!
「ぬおぉぉ?!」
 ──ガッターーーン!
「だ、だだだ、だ、誰だッ?!」
 突如背後からかけられた声に、文字通りひっくり返るアンヘル。
(い、いつの間に?!)
 酔いに任せて、誰もいない古びた実家で自慰に耽っていたアンヘルはろくに反応も取れず振り返ると、目の間に白い布が飛び込んでくる。
 高さ、色、艶──匂い。これは──……。
「ぱ、パンツぅ?!」
「やーん、エッチぃ」
 そう言って軽くスカートの裾を押さえるのは見たこともない少女──赤い目に赤い瞳の……すさまじい美少女だ。
「は? え?…………だ、誰だ?」
「あ。ひっどーーーい! 忘れちゃったの? 私だよ、わーたーし」
 にひひ。そう言って悪戯げに笑う少女のシルエットにアンヘルは首をかしげる。戦場一筋、シェイラ以外には女っけ一つなかったはずのアンヘルに、こんな可愛い少女の知り合いはいない。
「…………いや、誰だ?」
 間抜けに聞き返すアンヘルは、いまだ股間をさらけ出したまま。我慢汁が滴り落ちていても首をかしげている。おまけに、ズッ転んだアンヘルの目には少女のパンツがチラチラと見えている。──ゴクリ……。
「あー、叔父さん。さっきからどこ見てるの。そーゆーの、ドーテー臭~い」
 な?!
「ど、どど、ドーテーちゃうわ! み、見てないわ! そんな子供っぽいパンツ」
「うわ! パンツくらいで本気でキョドッてるぅ。マジでドーテーじゃん! 叔父さん、よわよわだねー」
「どーてーちゃうつーの!! 誰が、よわよわだ! つーか、誰だってんだよ! 勝手に人の家に入ってきて、人を叔父さん呼ばわり──俺はまだ30……」
 ん?……お、叔父さん? オジさんじゃなくて──叔父さん?
「今、叔父さ──」
「うしし。叔父さんにならパンツくらい、いくらでも見せたげるよ」
 ほらほら、チラチラッ。
「だから、やめい!!」
 DTには刺激が強いんだよ!……って、叔父さん? 叔父さん……。叔父さん──。
「…………え? もしかして、リズ、か?」
 まだ傭兵になる前のアンヘルの記憶。
「叔父ちゃ~ん!」と、ヨチヨチ歩き、ヒシッとアンヘルにしがみつく赤毛の少女。
 記憶の内と目前にいるのは、確かにあの姪っ子で、王都に嫁いだ姉の娘──リズだ。
「えへへ……来ちゃった」
 そう言ってはにかむ少女。ちょっとだけ顔を赤くして、チラチラとスカートの裾を押さえる仕草。
「いや、……来ちゃったって、おま──」
 ようやく脳が事態を認識する。記憶の中の幼女よりも遥かに成長した姪っ子は、美しさと可愛らしさの中間に位置するアンバランスさを兼ね備えた完璧な美少女だった。
 活発そうで、好奇心旺盛な目つき。赤い髪と赤い瞳──ささやかな胸……。ごくり。
「にひっ」
(う……)
 アンヘルの視線に気づいたリズが悪戯っぽく笑う。これは間違いなくリズだ。あの悪戯者で、アンヘルが大好きだと言っていた姪っ子……。王都に嫁いだアンヘルの姉とよく似た女の子
「ど、どうしてここに? 親御さんは?」
 厳格なリズの家庭のことだ。外には案外、従者がいたりするのかもしれない。だとしたらこんな場面を見られるのは最高にまずい──。
「ううん! 一人だよ? ねぇ、疲れたから座っていいー?」
「は?」ひ、一人?
 困惑するアンヘルをよそに、えへへと屈託なく笑うリズはアンヘルの返事を待つことなく、ドッカリとアンヘルの席を占領して胡坐をかいた。相変わらずチラチラとパンツが見えて目が離せない──……。って、おい!!
「一人って……お前?! まさか、家出か?!」
「えへへ、当たり!」
「ば、馬鹿野郎! 俺が家にいなかったらどうするつもりだったんだ?! いや、いてもいいわけじゃないけど!!」
 あっけらかん~と家出してきたというリズにアンヘルは頭を抱える。
「えー。叔父さん帰ってること知ってたしぃ。……泊めてくれるでしょ?」
 ねぇ~えー。と上目遣いでアンヘルを見つめるリズが妙に色っぽくてのけぞるアンヘル。身体を寄せるリズから少女特有の甘酸っぱい匂いが鼻腔に広がり思わずドギマギとしてしまう。しかも、服の隙間からチラチラと胸のポッチが──……。
「うしし。叔父さん、ガン見しすぎぃ」「ぐ……!」
 コイツわざとか?!
「まーまー。泊めてくれるなら、ちゃんといいことしてあげるから」
「はぁ? いいこと──?」
 か、家事とか……? い、いや! そんなことよりもまずは親に連絡を──。
「にひっ」チラッ。
「ぶっ!」
 蠱惑的に笑うリズがチラリとシャツを開けてささやかな胸を見せる。それは白くて、キュッと尖っていて、すごくおいしそう──。
「や、やめいッ!!」
 思わずリズの胸元を塞いで隠すアンヘル。顔が自分でもわかるくらい真っ赤だ。……こんな子供相手に恥ずかしい!
「ぶー。ガン見してるくせにぃ」
「見てない!! そんな小さな胸見ても嬉しくねーよ」
 小さい胸──とか、言ってる時点で見てることがバレバレだけどね。
「うししし、胸見たくらいで焦っちゃって、叔父さんかーわーいー!」
「こら! 大人をからかうな!」
「まーまー! 夜にはイイコトしてあげるから、ね」
「──ね じゃない! まったく、最近の子供は……」
「ぶー。子供じゃないモーン」
 可愛くむくれるリズの頭を軽く小突く。
「あーもう!! だいたい 家でって……。なんでウチなんだよ? 見ての通り、何もない家だぞ? それに親御さんも心配してるだろうに!」
 厳格なリズの家庭のこと。今頃、王都中を大騒ぎで探し回っているんじゃないだろうか? 王都での風の便りで伝え聞くに、騎士の父親の手を焼かせるくらいに反抗期真っ盛りで、毎日夜遊びをしているなんて噂があったけど……。
(だからって、なんでウチなんだよ……)
 もしかすると、探しに来ることを想定して見つかりにくいところに来たのか?……確かに、アンヘルとリズの接点なんとほとんどない。まだアンヘルが傭兵団に入隊する前は、姉の里帰りのたびに遊んでやった記憶があるが──それも十年も前のこと。以来、めっきりと会っていなかった。
「そうか……十年ぶりくらいか?」ボソリ。
「そうだね! えへへ、叔父さん変わってなくて嬉しいな」
「……あぁ。──リズも相変わらず元気そうだな」
 記憶の中のリズはもっともっと小さかったが、今と変わらず元気で──?
「うしし……叔父さんほどじゃないよ? ほんと元気そう」
 ニマッっと悪戯そうに笑うリズ。猫のように可愛らしげな表情を浮かべたかと思えば、チラリと視線を下に向ける。
(ん? 元気?)
 どこ見て、元気で……って──、
「…………じーざすッ!!」
 リズの視線を追っていき思わず仰天するアンヘル。そこにあったのは、果たして、
「すっごい……。おっきぃ……」
 うっとりした表情のリズ。その先にはアンヘルさんの男根が「いよッ! いらっしゃ~い!」と元気よく挙手していらっしゃるではあ~りませんか?!
「ちょ!? うぉわわわ!」タオル、タオル!!
 アンヘルさん。下半身丸出しです。はい! さっきまで自慰活動中でした!!
「ちょわぁぁああ!? 見るなぁぁあ!」「すっごぉぉおい……」
 ポッ! とを染めるな!! すっごぉぉぉいじゃない!! 語尾にをつけるな! エロいわぁぁあ!!
「あわわわわ! あわわわわわー!! 見るな! 来るな! 離れてくれ、リズぅぅ!」
「え~。おっきくて、臭くって、可愛いー」
 可愛いわけねぇ!! スンスンと股間に顔を近づけ、胸いっぱいに香りを嗅ぐリズ。チロリと見せた彼女の舌がこれまたエロい! 溜まりに溜まっていた上に、シェイラの一件以来欲求不満で限界寸前なのだ。さっきまで自慰中だったのもあって色々やばい!! やばい……女の子に凝視されたせいで、もう限界……!
「だ、ダメだ! 危ないからッ! 退避! 退避ぅぅぅうう!!」
 思わず戦場に意識が戻るアンヘル! 何が危ないかはアンヘルにもわからない! わからないが、色々危ない!!
 退避ぅぅぅううう!!
「え~。へへへー。危なくなんかないよー。可愛いよー。可愛いよー」チョンチョン。
「だぁ! おっふ! つつくな!! あぶない、あぶない、あぶないよー!」
 チョンチョンしないで! 具体的に鈴口が──────あーーーー!!
 ──ごんっッッ!!
「ぶー。いったぁぁい! 可愛い姪っ子をぶつなんて、ひどーい」
「ひどいのはお前だ! 変なとこ触ったり──そのうえ、玄関の鍵まで! いつの間に壊したんだよ?!」
 アンヘルが酒に酔ってぼんやりしているうちに、なんとリズちゃんったら勝手に玄関の鍵を壊して室内に侵入していたんだとか。
 どーりで気づかないわけだよ! 結構な音がしたのに、ボケっとしていたアンヘルもアンヘルであるが……。
「だって、呼んでも誰も出てこないし、部屋の中では奇声が聞こえるし──」
 うぐ……。そう言えばずっとシェイラへの恨み言ばかり言ってた気がする。うん、シコシコもしてたし……。
「悪かったよ。…………だけど、ホント急にどうしたんだ? 家出ってマジなのか?」
「うん!」
 うん……って、君ぃ。
 さらに頭痛がする思いのアンヘル。ただでさえ精神的に参っているのに、頭痛の種が迷い込んできた気分だ。
「おいおい。親父さんにバレたら殺されるぞ?!」
 ……主にアンヘルが。
「大丈夫だよー。置き手紙してきたし──『叔父さんチに引っ越します。探さないでください』って」
 うぉぉぉぉぉおおい!!
「いや、ダメだろ!!」
 何やってんのこの子?! それはやばい奴やん!
「王国の法律知らんのか、お前は!!」
「知らな~い」
 未成年略取。成人に満たない少年少女を連れ回すことを禁じる──以下略。
「えー。叔父さんは親戚じゃん? いいんじゃない?」
「あ……そうか。確かに────────って、いいわけないだろぉぉ!!」
 一瞬納得しそうになったアンヘル。だが、そんなわけにはいくまい。
「お前はどう思ってるか知らんけど……俺も男だぞ? しかも、独身で戦場帰りだ!」
「うん、知ってるよ?」
「股間を見て返事するな!」
 リズの視線がさもうまそうにアンヘルの股間を凝視する。やめて、起っちゃうから!
「知ってるなら、なおさらだ! 一人暮らしの男の家に年頃の娘が来るもんじゃない。リズ、悪いこと言わないから、すぐ帰りなさい!」
「えー。やだー」
 ヤダーじゃないよ君ぃ。アンヘルさんがやだーなの! 社会的ステータスがかかってるのぉ! さすがに30超えの傭兵崩れでロリコン野郎なんてレッテル張られたくないのッ!! 傭兵家業を引退した男──叔父の家に年頃の娘が一人で転がり込む……。
「──あかん」
 これあかん奴やわ。タイーホされる未来しか見えん! しかも、これってば──アンヘルが何を言っても信用されないパターン。傍目には、いたいけな少女を騙くらかして連れ込んだように見えるだろう……。
「それに、もう日が暮れるよ?……叔父さん、姪っ子を夜に一人で王都に帰すの?」
「ぐ……。そ、それは──」
 ウルっとした上目遣いで見つめられるとアンヘルとしてもグラリとくる。
「あー……その、だ」
 泊まっていけと言いたいが、最後の理性と常識がアンヘルを阻む。彼女の肩を抱きしめてやればいいのだが、それをグッと堪える。
「…………わかった。叔父さんがそう言うなら、今日は酒場で宿を借りるね? 確か、来る途中で村の酒場があったよね。中年のおじさんがいっぱいいるところ──」
 うんうん。これでいいんだ。めでたしめで──……。って、
「待て待て待て待て待てぇぇぇえい!!」
 あかん! それはもっとあかん!!
「ど、どうしたの叔父さん?」
「馬鹿たれ! 田舎の酒場はやばいんだよ! 女子供が寄りつくところじゃねぇ!」
 アンヘルの故郷は田舎とはいえ街道の傍にある古い宿場町だ。そんなところの酒場といえば大抵娼館が併設されている。この村だって例外じゃない。
「でもぉ──」
 くッ……。
「わ、わかった。わかったから! 今日は泊まっていけ……きょ、今日だけだぞ?」
「えー! ほんと!? ありがとー叔父さん!!」むぎゅ!
「うわ! くっつくなって!」
 リズがアンヘルの顔に抱きつくものだから、ささやかな胸が鼻先に──……う、いい匂い。つーかマジでやめてくれ!アンヘルさんDTなのよ童貞!! まだまだ子供とはいえ、年頃の少女にくっつかれるとまずいんです! そう、色々とぉぉお!!
「……うしし。叔父さん、ガン見しすぎ」「な……?! み、見てない」
 嘘です。目の前のチッパイをガン見してました!
 ……そうしてこうして、うまく言いくるめられたアンヘルはリズに渋々部屋を提供することになったのだが──。
「……悪いな。ずっと空き家だったんでベッドは一つしかないんだよ。俺はソファーで寝るから、お前がベッドを使いな──少しオッサン臭いかもしれないけどな」
 ベッドを整えてやり、自分用にソファーに毛布を敷くと、
「え? そんな悪いよー。私が無理言ったんだもん。叔父さんがベッド使ってよ。私小さいからソファーで充分だよ?」
 そう言ってピョンピョン飛んでアンヘルと背比べするリズ。せいぜいアンヘルの胸元程度しかないリズは年齢も相まって幼く見えた。
(確かにチっさいな……)
 ささやかな胸がピョンピョンに合わせて、小さく揺れ──。
「叔父さん」「見てません」
 嘘です。見てます。揺れてます。
「もう、エッチだなー。……私はいいんだけどね。うしし」
 悪戯っぽく笑うリズにちょっと期待してしまう自分が情けなく、アンヘルは頭をいて自分の感情を誤魔化した。
「大人をからかうな。……わかった、わかった。俺がベッドを使うから、お前は毛布と枕を持ってけ」
「うん、ありがと!」
 毛布を受け取り、代わりにギュッと首に抱きつくリズ。
「お、おい」
「…………私もずっと子供じゃないんだよ?」ボソッ。
「うん……? なんか言ったか?」
「なんでもないよー。うしし」
「へいへい。着替えは自分の使えよ。飯と風呂くらいは準備してやるから」
「はーい。あざ~っす!」
 さすがに下着まで貸すのは抵抗ありまくりなので、自分のものを使ってもらう。洗濯もちょっと勘弁してくれ……ご近所の目が怖い。リズの使う若者言葉を聞き流しながら風呂に湯を張り、手早く料理の支度にかかるアンヘルであった。そうしてリズが風呂から上がり、簡単な手料理を振る舞った頃には、彼女が眠そうな顔をしていたので寝場所のソファーに案内してやった。
「ご馳走様ー。ピザトースト美味しかったよ、叔父さん」
 口の周りについたパンくずを指で掬ってチュルンと舐め取るリズ。
「そりゃよかった。……明日もそれしかねぇけどな」
「あ、あはは。美味しいから全然いいよー」
 苦笑いするリズであったが、直後目をトロンとさせて、ふわわ……と欠伸をする。
「ん、眠いのか? 眠いなら寝ろ。朝は起こさず好きに過ごしてていいからな」
「はーい。好きに過ごしまーす」
 リズの生欠伸を背中で聞きながら、毛布と枕をセッティングしてやる。
「……ほら。これでどうだ? ちょっと埃っぽいかもしれんが勘弁してくれ」
「ん? そんなの全然気にしないよー。えへへ。叔父さんの匂いがするぅ」
 普段アンヘルが使っている枕に顔を突っ込み、クンカクンカと嗅ぐリズに苦笑する。
「おいおい、加齢臭とかいうのはやめてくれよ?……じゃ、もう寝ろ。明日は朝一で辻馬車まで送るから」
「んー……。おやすみー……──」
 聞いているんだか、聞いていないんだか……。モゾモゾと毛布にくるまるリズを見送りソファーを離れるアンヘル。
「……っく、何しに来たんだか。ま、子供なりに色々あるんだろうさ」
 小さい身体がスッポリと毛布に隠れると、アンヘルはランプの灯を落とした。
「俺も寝るか……」
 リズのせいですっかり酔いの醒めたアンヘルであったが、久しぶりに人と会話したおかげでそれなりに頭が疲れていた。だが酒に酔うのとはまた違った心地よい疲れである。……少なくとも、シェイラへの恨み節を吐きながら寝るよりは、いくらもいい。
「おやすみ、リズ」
 そして、ありがとな、リズ──。アイツが何を考えてアンヘルの田舎まで来たのかは知らないが、今のアンヘルは少しでもシェイラへの気持ちが忘れられたことに感謝する。いつまでも愚痴をこぼしているだけでいられないことは自分が一番よくわかっていたのだ。
(──先に進まないと……)
 リズが来たことでそれを考えることができた。そのことだけは感謝。……大感謝。
「…………だけど、家に無断で大丈夫なのか、コイツ」
 寝息を立てるリズを見て、ふと……訝しむアンヘル。置き手紙をして家を出てきたというリズの寝顔を見て、アンヘルにも思うところはある。十年ぶりに再会したリズのこと……。彼女の生家のことも──。
 非常に厳格な家らしい。傭兵であった姉を娶ったのも、優秀な武威を誇る血を取り込むため、当代が見初めた最強の嫁を娶るというのが家の伝統なのだとか……。
「まぁ、色々あるんだろうさ。ふぁぁぁ……寝よ」
 ……今日はなんか疲れた。暗闇に沈む部屋を後にしたアンヘルは自分の寝室に戻る。その背後でリズが目を開き、妖しい笑みを浮かべていることには気づかずに──……。
「うししし……!」

2 姪っ子の悪戯フェラ
「…………ん?」
 深夜。月の薄明かりが差す中、下半身に感じる違和感に目を覚ましたアンヘル。
(なんだ? なんか、気持ちいいな……)
 夢の中でも自慰行為でもしているような腰が抜けるような快感が下半身にまとわりつき、思わず夢精しそうになる。しかし、すぐに夢精するのがもったいないと感じたアンヘルは、意識を覚醒させつつ、下半身の快感に身をゆだねた。
「ンッンッンッ──チュバっ」
 どうやら、深酒をしすぎたらしいと、ゆっくりと意識を手繰り寄せる。快感を覚えつつも、戦場の習慣でいつも置いているはずの、枕もとの剣を手繰り寄せようとするが──……掠りもしない。
「あ──」
(そ、そうだった……。ここは、俺の家だ──)
 そこでようやく、ここが戦地ではなく、自分ただ一人で過ごす実家だと思い出した。
 天井に右手を伸ばし、薄闇にて透かし見る。そこにある大きな傷跡と、雑な治療痕が見て取れる。それは、アンヘルから傭兵の道を奪った傷──。
「はは……。戦場のほうがよく眠れた気がするぜ」
 薄闇の中、目に映るのはくすんだ色の実家の天井。傭兵団の天幕でもなければ、戦場の空でもない。
「ふぅ……。だいたい昨日はリズのせいで酒を途中でやめたんだったな──」
 いつもなら気絶するまで飲んでいた安酒も、昨日に限って言えば姦しい姪っ子が我が家に押しかけてきたため、あの夜半からは一滴も飲んでいない。
「チュバ、レロレロ……」
 ん? なんの音だ──?
「チュル……。おひはぁん」「……………………は?」
 アンヘルのお腹のあたりでリズの声がして気がして思わず覗き込むと──。
「……え? あ、あれ?」
 至近距離。
「あむ……んっふ。おふぁよー」
 というか、アンヘルの股間に顔を埋めたリズがおり、顔を赤くしながらアンヘルの起き抜けの怒張をこれでもかというくらいに張っていた。
「ちょ……?」「んふぅ……?」
「ナニ?」と言わんばかりに見上げるリズ。その生温かい息がかかり、思わず背筋がぞくぞくと震える──。
 いや。そうじゃなくて──……なんでリズがアンヘルの股間に顔を埋めているの? っていうか、それ完全に咥えてるよね……? え? なにこれ?
「……は? え? は?………………り、リズ?」
 リズだよな? すると、
「どーしたのぉ?」
 ──ちゅぽん そんな音がして、アンヘルの男根がリズの口からスルリと抜けて、「おはようさん」と挨拶をする。
「んふっ リズだよぉ? 叔父さんのおっきぃーね レロン……」チョンチョン。
「くぁ!」
 今の今まで口に咥えていた男根を、舌先でチョンと弾くリズ。その感触だけで思わず吐息が盛れそうになるアンヘルであったが、頭は混乱の境地に達していた。
「……ちょま? へ? な、ななんあなん?!」
 いやいやいやいやいやいや!!
「ないないないないないないない?!」
 ないだろ、これは?! あ、ありえない光景だ。まさか、姪っ子が──二回り以上歳の離れた少女が30越えのオッサンの股間に顔を埋めているなんて信じられない。
「うししし、パニくってる、パニくってるぅ」
 悪戯が見つかった子供のように、楽しげに笑うリズが赤い舌をチロチロと伸ばしてアンヘルの男根を舐め回す。その動きで、彼女の唇が薄闇にテロテロと光り輝き、信じられないくらい淫靡な光景だ。
(……ゆ、ゆゆゆゆゆ、──夢か?! 夢だよな?!)
「あ──そっか、夢……だ、これ」
 じゃなきゃ、おかしい。齢を越えた、人生終わってるオッサンの男根を、若くて可愛い姪っ子がしゃぶるなんてありえないことだ。
「はは。よりにもよってリズにこんなことさせるなんてな。俺もいよいよ魔法が使える日が来たようだ」
 30を越えて使える魔法がこれとは恐れ入った。あー、それにしてはリアルな快感。
「うししし、夢なんだね~? じゃーこんなことしても平気だよねー?」
 そう言うとリズがレ~……と、舌を伸ばしてアンヘルの男根の裏筋をなぞっていく。そして、玉袋に到達するとその一つを口に含み、口の中で転がし始めた。
「くぁぁあ! り、リズ!?」
 リズが鼻で呼吸するたびに吐息が股間をくすぐり、射精してしまいそうになる。
「あむ……。んふ うしし。夢ねー? まったく、久しぶりに出会った姪っ子にイケないことしてもらってる夢を見てるの?? 叔父さぁん?」
「ゆ、夢だからな──く」
 ペロッ。リズがクスリと笑って口を離すと、口づけするようにアンヘルの裏筋を舐める。今度はさっきと逆のルート玉袋から、裏筋を伝って鈴口へ……。
「ぐ……。あ、ぅ」
「じゃー。夢の中なんだね? そっかー。いくら夢でも姪っ子に見られておっきくしてるなんて、ダメな大人だねー」
 鈴口に到達した彼女の赤い舌が細くすぼまりアンヘルをつつく。ツンツン……。
 チロチロとした彼女の舌先がアンヘルの中の我慢汁をき出していく。
「う、く……。そ、そうだな。いくら溜まってるからって、夢で姪っ子にこんなことさせるなんてな」
 だけど止められない。いっそ射精したいとすら思う、あさましい自分がいる──。
 ……はは、最低。最低の叔父だよ。だけど夢ならいいだろ? あーうん、夢だな夢。
「ほんと、イケナイ叔父さんだねー」チュポン……。
「く……!」
 睡眠時ゆえか、ギンギンにいきり立ったアンヘルの男根は逞しく屹立しており、姪っ子の唾液に塗れてテラテラと輝いている。その淫靡な光景たるや……。
「うしし。……夢だといいねー叔・父・さ・ん」
「じゃ~見ててね?」──そう宣言すると、リズは大きく口を開ける。
 ──あーん パカァ……。
 唾液が糸を引き、リズのお口が大きく開く。そして、わざとゆっくり見せつけるように口をアンヘルに向け、ぼーっとリズを眺める間抜け面を通過して男根に向かう。
(おいおい、マジかよ──……)
 ぱくッ 姪っ子が喉の奥まで咥える素振りをどこか非現実的な光景として見ていたアンヘルだが、次の瞬間、強烈な快感に股間が包まれようやく気づく。
「──ッッッ」
 くぁぁぁ……! 物凄い快感に思わずアンヘルの腰が抜けそうになる。
 チュボォ……
「くぁっぁ……あぁ」
 こんな快感があったのかと思うほど、信じられない気持ちのよさ。腰が浮き上がり、思わずリズの頭を抱え込むアンヘル。堪らず目を向ければ、あの姪っ子のリズが口をすぼめてアンヘルの男根を強く吸い上げていた。
「にゅふふ。きもひいい~?」
 ちょ、ちょっと待て……! これは、ちょっと待て……!わずかに開いた男根とリズの唇の隙間からジュボボボという淫らな音がこぼれて、ようやくそれが夢でないと気づいたアンヘル。……ゆ、夢なもんか!? これは──────現実??
「………………な、」
 ななんあな、なにしてんだーーーーーーーーーーー?!
 文字通り飛び上がったアンヘル!
「んふ?!」
 だが、アンヘルの腰に顔をうずめる姪っ子のリズを気遣ってか、上半身をはね起こすしかできない。そんな中で、
「んー? もう、フェラチオだよ? ふぇらひぉ~、チュプ──きもひぃぃ、おひはん?」
 口をひょっとこのように凹ませたリズが上目遣いでアンヘルを見上げながら、チュウゥ…… と大きな音を立てて男根を吸い上げる。
「くぁっぁあ……!」
 その快感に、歴戦の勇士たるアンヘルの足がブルブルと震え、ついに腰が抜ける。
「ニヒッ。ドーテーち×ぽ、いただきま~す! ほんと、弱弱だねー。んふぅ」
「ど、どどどど、どーてーちゃうわ!!」
「嘘つきぃ。チュプ ほらほら、ドーテーはこういうの弱いでしょ?」
 ふーふー……。わざとゆっくりと男根を吸い込み、抜ける直前までヌラーっと唇で挟み込むと、チラリとアンヘルの顔色を窺った後、「あーん」と声を出して喉の奥まで吸い込んでいく。
「ぅぁぁあ……り、ズ──」
 目を白黒させたアンヘルが思わずリズの頭を抱え込み、より深く深く咥えさせてしまう。その仕草はあさましくも、姪の口淫を受け入れているようで──とても他人に見せられたものじゃない。
「ひぃよー。おふひのなはにはひはいんでしょ?」
「あっく……」
 そ、そんなことはない! 「早く抜け──」と、言えればどんだけよかったことか。
 しかし、生まれて初めて味わうフェラチオの刺激にアンヘルは抗うことができない。頭では、少女のしかも、身内の姪っ子相手にこんな真似が許されるはずがないと知りつつも、もはや快楽に支配されて、この姪っ子の口を限界まで犯し尽くせと求める。
 そして、知らず知らずにうちに、リズの頭を抱え込み、腰を前後に動かしていた。ジュップ、ジュップ! と、リズの口とアンヘルの股間の接合部から淫らな水音が響き渡り、唾液と我慢汁の匂いが寝室に充満する。
「んふっ! んふ~~~~……!!」
 それを、リズが目を瞬かせて驚いているのを知りつつも、もう腰が止まらない! そして、昼間に自慰行為で何度も射精したにもかかわらず、人生初のフェラチオの快感にアンヘルのそれは限界を迎えて──……。
「だひへー」「くぁぁぁあ……!」
 リズが口をすぼめたまま妖しく微笑み、アンヘルの男根の鈴口を舌先でほじくり返すように刺激する。トントンと口の中で舌先がアンヘルの尿道口をノックしている。そのあまりにも現実離れした快感。あまりにも非現実的な光景に、アンヘルの意識が遠のきそうになる。
「り、ズ──……」
 一瞬、幼い時のリズと、彼女をあやしている自分と姉の姿がフラッシュバックし、頭の中で、姪──という文字が流れる。
 その姪っ子を、思いのまま汚してしまってもいいというシチュエーションに目の前が真っ白になる。最後に、リズ──……姪っ子。その、単語がよぎったその瞬間。
「ん?」
 何も知らないようなリズの無垢な顔がアンヘルの男根を咥えたまま首をかしげる。その顔を見た、一瞬の後──アンヘルの我慢が堰を切って崩れ、精子という形で欲望を解放させた!!
「リズぅ!!」「うぶぅぅぅうう──────んんん~!!」
 それは、これまでの人生でも最大とも思える量の精子で、いったい何リットル出るのかと思えるほどの液体を次々と幼い姪の口に吐き出し、それを埋め尽くしていく!
 ──ビュビュビュッ!!
「んんんんんんんんんんんーーーーーーー」
 目をハートに晦ませたリズが、チカチカと意識を明滅させている。それほどの量……。呆れた量──。だが、アンヘルは初めての快楽に腰が抜けそうになり、リズの様子を窺うことも忘れていた。それほどの快楽がアンヘルの脳天を貫くッ──!
「ぐぅぅ……!」
 あとはもう、どうにでもなれと言わんばかりに姪っ子の口内を犯し尽くすアンヘル。一滴たりとも零させるものかといわんばかりに、小さな姪の顔をがっちりとホールドして腰を叩きつけた。
「んふぅぅぅううう!!」
 リズは酸欠で気絶寸前になりつつも、まるでそれが嬉しいとばかりに鼻で艶やかな声を出す。そして、酸素と精子と快楽を貪るように、健気にも喉を鳴らしながらコクリコクリとアンヘルの精子を嚥下していく。
「ぐぅぅ……」
 それでもまだ収まらない……! 自分でも信じられないくらいに射精量だ。
 ──ゴクリゴクリ。
 エールのジョッキを満たすくらいに出ているんじゃないかと思うほどの大量の精子。それをリズは嫌がる様子もなく、飲み干していく。彼女の小さな頤がうごめき、胃にアンヘルの汚い精子を収めていくのだ。
 ……この小さな女の子が──。
 その光景と事実に、圧倒的な征服感を覚えるアンヘル。その後も、本流のごときアンヘルの射精は止まらず、次々に小さなリズの口を埋め尽くしていき、ついに──。
 ついには破断するッ。

3 叔父さんのチ×ポ
「よ、よせ!!」
 そんな心にもないことを言いながら、この一見して頼りない叔父──アンヘルがリズの頭をがっちりと押さえたかと思うと、腰を前後に振っていた。その必死な表情を見てクスリと笑う。口に出す言葉と行為が逆で、可愛らしいとさえ思ったほどだ。
(あはっ。やっぱりドーテーなんだ〈笑〉)
 初めての快楽と、性欲に支配されている男の顔。それがあの優しい叔父のものだと思うと愛しささえ感じるリズ。
 もっと喜ばせてあげたくなり、リズは初めての舌捌きを加速させ、ペニスの鈴口を舌の先端でほじくり返した。きっとこれを喜ぶだろうと思う。……リズは本能的に男の身体を知り、それをためらうことなく実行した。
「り、リズ……!」
 そして、目論見通り、アンヘルの瞳から意思の光が消えハイライトがかかる。射精が近い証拠だった。
(可愛い……!)
 それが素直な感情だ。次に訪れるであろう射精の時を今か今かと待ちわびる。愛しい叔父のアンヘルが小さな自分の口に思いの丈を発射しようというのだ。心が躍らぬはずがない。あとは叔父を受け止めるべく、リズは最後のスパートをかけた。
「ンッンッンッンッンッ!」
 激しく、唇と舌で男根を刺激する。上目遣いで男を見る。わざとジュボジュボと卑猥な音を立てる。それは、触覚だけでなく、視覚と聴覚で男を喜ばせる術だ。
「だひへひひよ?」
 顎の疲れも限界にきているが、この無垢な叔父を手玉に取っていることは女として楽しいものだった。……もう少し、もう少し、もう少し──。
「れ──────……」
 あとは終局だ。あの逞しい叔父が、子供のように切なげな表情を浮かべたかと思えば、ペニスを一気に膨らませて、汚い精子を吐き出した。
「くぅぅ……!」びゅる!! びゅるるるるる!!
 音がしそうなほどの激しい射精! 冗談でも比喩でもなく、喉が焼けつきそうなくらい熱く濃い精子がリズの喉仏を叩いた。
「んぶぅぅぅううう」ビュビュ!! ビュッ!
(うわっ。粘っこーい! くさーい)
 思ったよりも粘つき、濃い精子がリズの口を埋め尽くしていく。それらすべてが愛しく、嬉しい。ぶち撒けられた精子を口内でうまく捌き、喉の奥に流していく。だが、それだけでは終わらない。男たちが精子を口に注ぎ込んだときには、最大限の征服感と満足感を覚えることを知識として知っていた。
 ……だから、失敗してみせる。
 飲みきれる量であっても、わざと零す。精子が女を溺れさせていることに、男が満足するからだ。
(それにしても、ほんと濃くって粘っこくて────おいし~)
 リズが口にしてきたもののそれではない。なぜか、口に合うアンヘルの精子を一滴でも逃すものかと言わんばかりに嚥下していくが、アンヘルを喜ばせたい一心でリズはわざと口内を溢れさせ、口に端から精子を垂れ流す。
「んふっ??」
 不思議そうな顔をして、「どうして~?」とあざとく首をかしげる。自分では零したくないとアピールしつつ、ちゃんと飲んでるよ? と、見せるために口を開く。
「んあ~……」
 ネチャア……。射精が収まりきらないうちに口を開け、ドロリと濁ったそれを溢れさせる。その間にも、次々に着弾するアンヘルの精子。もう何リットル出しているのだろうかと驚くほど。髪、目、鼻、に口──────そして、はだけた胸の乳首にまでかかったそれらが糸を引く。
「リズ……」
 それを夢見心地で眺めるアンヘルの顔。倍ほども歳の離れた姪へのぶっかけに恍惚としているらしい。
(ふふ……叔父さん、可愛い!)
 愛しくて切なくて、思わず叫びそうなるほど。だが、まだ終わらない。口に中に溜まった精子を男に見せつけるのだ。──クパァ……。
「あ~ん…………」

4 姪っ子のゴックン
 あ~ん…… そう言って、クパァと口を開けたリズの中に溜まった精子の沼を見て驚くアンヘル。ニチャァア……と糸を引くそれ。幼い姪の口に、自分があれほどの量を注ぎ込んだのかと思うと、目の前がクラクラとした。
「あむ……」
 そのうえ、姪っ子がそれをゆっくりと口を閉じていき、「くちゅくちゅ」とあまつさえ構内で転がし味わいつつ、ゴクリゴクリと嚥下していくのだ。間違いなく……、喉を通り、胃に落ちて、消化されていくアンヘルの精子。
 傭兵としては役立たず。もはや、男盛りは過ぎ、人生すら終わった感のある小汚いオッサンの精子が、幼い姪っ子の中に飲み込まれていくのだ。ゴクリ────……。と、最後の一滴がリズの喉元を通過し、胃に落ちていく。
「──リズ……」
 その淫靡な光景。
「そ、その──」
 なんと言ってよいかわからず、射精後の快感のまま姪の名を呼ぶと、彼女がニコリと微笑む。その顔に着弾しているアンヘルの精子が、涙のようにを伝い顎に垂れていく。……これを自分がやったのかと、恐怖と恍惚感を同時に覚えるほどだ。
 顔射によってドロドロに汚されたはずのリズの顔が一層美しい。戦場仲間が冗談交じりに言っていた、女捕虜の顔に精子をかける顔射という行為の──その満足感に、初めて触れ、喜びと征服感に酔いしれるアンヘル。
 もっと、もっと快楽を味わいたい──。そう思って彼女に手を伸ばす……。
「リ──」「……叔父さん」
 だが、リズが口を開いた瞬間、冷や水をぶっかけられたようになる。熱に浮かされたように、さらにこの少女を味わい尽くそうと無意識に手を伸ばしたところで──。
 うしししし……と、リズが笑う。
(……………………え? なんで笑──)
「あーあ、叔父さ~ん。やっちゃったね」
 ピョンと、リズがアンヘルから距離を取ると、ベッドの上でクルリと回る。今さらながら彼女が全裸だと気づかされた。
「は? え?」
 薄闇にキラキラと輝くリズの姿。汗と唾液と精子が彼女を彩る。そのリズが、「ニヒッ」と、蠱惑的に微笑みアンヘルの顔を覗き込む。
「……姪っ子に精子を飲ませるなんてひどい叔父さんがいたもんだねー」
 ……な?! その一言にアンヘルの心臓がドキリと跳ね上がる。なんとなく心の底に沈めていた罪悪感が一気に浮上しだした思い……。
「の、飲ませるって──お、おまっ! 何言ってんだ! だいたい、お前が──」
「んふふー。その言葉を誰が信じるのかなー?」
 ッ! や、やられた! アンヘルは冷や水をかけられた思いだ。姪っ子に手を出したのは純然たる事実。今さらアンヘルがいくら否定しても、リズが訴えれば──。
「お、おまえ! 俺をはめたのか?!」
「あー! 人聞き悪いよ、叔父さ~ん。……だいたい、その割には顔をがっちり押さえて最後の一滴まで絞り出してたじゃん」
 ぐぅ……! 文字通り、ぐうの音も出ない。そして、にやにやと笑うリズを見て今さらながら背筋がうすら寒くなる……。そう。アンヘルの中にあったのは──。
(や、やってしまった……!)
「うししし。ドーテーち×ぽ、ご馳走様 ちゃんと責任取ってよね」
 そう言って、チュバッとにキスを落とすリズ。
 精子臭い息が鼻に突いたがそれすらも淫靡で胸がドキリとする。
「っていうか。せ、責任って、そんな……」
 まさか、金か?! 金なのか──────……!
「責任って。その……。か、金なら──……」
「──決まってるじゃん……。私をここに住まわせてよねー!」うしししし。
「………………は?」
 何を要求されるのかと戦々恐々としていたアンヘルはポカンと顔を硬直させた。
「い、今なんて?」
「ん? 泊まる場所の確保だよ? ここに住ませて欲しいな~って、」
 その顔を実に面白げに眺めた後、リズはその代わりと続ける。
「──そ・の・か・わ・り、こっちの世話は毎日やってあげるから、ね」
 チュッ! と、顔をよせて射精したばかりの汚いオッサンの男根に口づけるリズを見て、今度こそアンヘルはガクリと崩れ落ちてしまった。……不覚にも、ビクンと跳ねてしまった元気な男根が恨めしい。
「これから毎日よろしくね、叔・父・さ・ん」「く……」
 メスガキめー……! パチリと妖しくウィンクをするリズを見て、背筋がゾゾゾゾと震えるアンヘル。それが快楽か、恐怖か、その両方か──……。期待半分。
 ……歴戦の傭兵アンヘル。姪のフェラチオにて撃沈する──────。

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