☆殺し屋さんはヨメになりました☆

　ド……ク……ク……！

　文字通り最後の一滴までを絞り出した後、直人はようやく腰の動きを止めた。　

　急速に男根がソフィアの中で張りを失い、萎んでいくのがわかる。

　少なくとも今晩のＨでは、これが本当に最後の射精になるだろう。

　直人は荒い息を吐き出しながら、ソフィアを見つめた。

　ソフィアも、同じように呼吸を乱しながら、満足そうに微笑んでいる。

「ナオト、ありがとう。最後まで、頑張ってくれて……」

「うん……。でも、きちんとそれが、結果に繋がったかは……」

「それは……あっ、ちょっと待って」

　ソフィアは何かに気づいたように下腹部に右手を当てた。

　数秒後、ソフィアの顔に、花が開いたような本物の笑顔が浮かんだ。

「ナオト、ここ、触ってみて……！」

「え、ここを……って、熱ッ！　すごい熱がこもっている！」

　ソフィアの下腹部、特に子宮のあるあたりが、不自然に熱くなっていた。

「もしかしれ、これって……」

「肯定。私が、妊娠した証拠……になると思う。子宮が温かくなるのは、暗示解除の反動によるものと聞いている」

「じゃあ、本当に……！」

「うん」

　ソフィアは涙を浮かべて、幸せそうに微笑む。

「赤ちゃん、できた……！　ナオトと、私の……！」

「ソフィア……」

「私、必ず帰ってくる。そしてまた、ナオトと一緒に嫁、する……！」

「待っている。だから、約束通り、必ず帰ってきて、ソフィア……」

「……肯定！」

　繋いでいた手に再び力を籠める……やはり、ソフィアの握力は強く、かなり痛い。

　しかし、今の直人にはその痛みさえ愛おしく思える。

　そのままふたりは優しくキスを交わした。

　唇を離した後、ソフィアが呟く。

「ありがとう、ナオト。私、今日、本当の、普通の人になれた気がする……」