【2018年11月10日】

世界最強の魔法剣士師匠と竜殺し出だし!

 

プロローグ
丘の上で、気合いの声が響いた。
「ハッ!」
青年が振り下ろす木剣を、小柄な娘の操る木剣が弾く。両手に木剣を持つその娘は、最小の動作で相手の剣を避けている。
魔法剣士であることを示す中東風のひらひらしたロングスカートとミニタンクトップ、丈の短いベストを着ている。
お腹が丸出しの肌もあらわな衣装なのだが、セクシーさがあまり感じられないのは、凜々しい顔立ちのせいかもしれない。
鍛え上げられた身体は猫のようにしなやかだ。
三つ編みに結った金髪が背中で揺れ、太陽光線を弾いてきらきらと輝く。
「ハッ、ハッ!!」
木剣がぶつかるときに特有の乾いた音が、カンカンッと響く。
青年は、娘にあしらわれていた。十六歳ぐらいの娘に、青年はかすり傷ひとつつけることができないでいる。
「よしよし。だいぶ上達したな。だが思いきりがない。もっと踏みこめ!」
娘が威厳のある声で言った。見た目の若々しさを裏切る、老成した口調だ。
指導剣。
技量の高いものが低いものに教える剣である。
娘は、自分からは剣をふるわず、相手の技を受け流している。娘は両手に木剣を持ってはいるが、素手でも平気だっただろう。技量の差は歴然だ。
「踏みこみが浅いと言っておろう。ウォルフ、思いきりがないのがおまえの悪いクセだ」
娘は誘うように両手を広げた。
胴ががら空きになった。
さあ切れ、とでも言いたそうな仕草だ。
ダンッ!
地面を蹴りながら、ウォルフが踏みこんだ。
「うぉぉーっ」
木剣の切っ先が娘の腹へと伸びる。
娘が回りながら剣を弾く。
娘の着ている薄衣がウォルフをからかうようにひらりと揺れる。
それはさながら舞踊だった。
中東のハーレムで、美姫が踊ったというベリーダンス。
ウォルフは突きから逆袈裟に切り上げたが、娘は上半身をのけぞらして剣を避けた。
さらに横薙ぎに剣をふるうが、娘はくるっとその場で回り、青年の剣は空を切る。
彼女のステップワークは独特で、ウォルフには真似できそうにもない。
「師匠! 本気を出してくれっ」
「いいのか?」
「ああ、俺は強くなっ……」
ヒュッ。
一瞬で間合いを詰めた師匠の剣先が、ウォルフの首に当たる。
「動くな。首が落ちるぞ」
剣気とも覇気とも殺気ともつかないものがオーラのように立ち上り、師匠の周囲を取り巻く。彼女がひときわ大きく見えた。
「うっ」
ウォルフの額に冷や汗が浮かぶ。
緊張が立ちこめた。
「あはは。冗談だ。木剣で首は切れぬよ」
師匠は破顔し、剣を引くと、鍔のところに指を掛けてくるくると回した。

ウォルフははぁっとため息をつき、緊張をほどいた。
「やりそうで怖いんだよ。師匠は伝説の魔法剣士マスター・ルディスなんだから」
マスター・ルディス。
伝説の魔法剣士。
馬手に水の剣ヴァッサーソード、弓手に炎の剣フランメソード、背中は雷の剣ドンナーソードと風の剣ヴィントソードを×にして背負う。
両利きで四刀を持ち替えて巧みに操る。その剣技は研ぎ澄まされて美しく、ルディスに勝てる人間はいない。
彼女の剣は山を薙ぎ、竜を平らげ、魔物の首を刎ねるという。
「かなわないなぁ。師匠には……」
「当たり前だ。私は二百年も生きておるのだぞ。ウォルフのようなひよっこにしてやられるわけがない」
ルディスは木剣の柄で肩をトントンした。
「はー。老体の身にはこたえるのう」
若い娘がそんな仕草をするのはおもしろく、ウォルフは笑っている。
「師匠、肩揉んでやろうか?」
「よい。汗をかいた。温泉に入ってくる」
ルディスは木剣をぽいぽいと投げ捨てた。ウォルフは剣をあわてて受け止める。彼女は剣士のくせに、武器の扱いがおおざっぱだ。
「俺はまだ練習したい」
「好きにしろ」
木剣を片付けるのは弟子の役目だ。
乾いた布で剣を拭き、武器庫に片付ける。無造作に立てかけられている長剣は、水の剣ヴァッサーソード、炎の剣フランメソード、風の剣ヴィントソード、雷の剣ドンナーソード。
ウォルフは鞘に流水の意匠のある水の剣を手に取り、鞘から抜いた。
現れた剣は、刀身が根元で折れていた。
神器ヴァッサーソードは、持つ者の魔力に反応し、刀身から水を噴き出し水の剣となる。
ルディスが水の剣と風の剣を両手で持ち、水蛇を操ったときの驚きがよみがえる。
師匠の魔法は見事だった。
――弟子入りだと? 断る。……見ればわかる。そなたの魔力は砂粒ほどもない。修行など無駄だ。いくら練習を重ねたところでゼロはゼロだ
はじめて会ったとき、ルディスに言われたことを思い出す。
水を出さないヴァッサーソードは、残酷なほどにはっきりと、ウォルフの魔力のなさを表している。
ウォルフは水の剣を鞘に収めた。
チン。
涼やかな音がした。
――魔力はゼロでも、剣技は誰よりも上手くなってやる!
長剣を武器庫の奥に収め、扉を閉める。
「あーっ。師匠、着替え持っていってないじゃないか。せっかく洗濯してやってるのに」
ウォルフは洗濯したてのルディスの服を抱えて温泉へと走った。
ルディスは横着というか、怠惰なところがあり、ウォルフが着替えを用意してやらないといつまでも同じ服を着てしまう。
ご飯も自分ではまったく作らない。精霊が精気を分けてくれるので食べなくても生きていけるという。寝てばかりで、干物になってしまいそうだ。
山道を走っていると、梢の重なりが薄い部分から、ボーデンブルグ村が見えた。
ウォルフは足を止め、眼下を見つめた。
山深い場所にいるため、普段は霧に邪魔されて下は見えない。こんなに綺麗に村が見えるのは珍しい。
懐かしいボーデンブルグ村。
ウォルフが生まれ育った故郷の村。
遠目にはなんの変化もなく、平和そのものに見える。
マッチ箱のような建物に、手のひらサイズの麦畑。茶色のリボンのような街道。町から離れたところにある神殿の廃墟には、まだ赤錆色の小山が見える。
――待ってろ。必ず戻るからな。剣技を磨いて、誰よりも強くなってからボーデンブルグ村に戻ってやる。
温泉に向かって足を運ぶと、硫黄の匂いが漂ってきた。
ちゃぷちゃぷとお湯が揺れる音がしている。
村に住んでいたとき、山には何もないと思っていた。切り立った崖のような山で、かつていた国境警備兵も、この山を越えるのは獣しかおらぬ、警備をする必要はないと撤退したほどだ。
なのにここには、自然に湧き出す温泉と、魚が捕れる川、かつて国境警備兵が砦として使っていた堅牢な屋敷、果物に鳥にウサギ、野草に蜂蜜、豊富な自然の恵みがある。
そしてルディスがいる。
「ああ。いい湯だのぅ」
岩で囲った湯船の中で、ルディスが温泉を堪能していた。
この温泉は、日によって白く濁ったり青くなったり緑になったりするが、今日の湯の色は白だ。
湯面に隠されて、見えるのは上乳まで。
なのに、ピンクに上気した頬と、うなじの白さ、首から肩へのラインと鎖骨のへこみがセクシーで、顔が赤くなってくる。
「師匠、着替え、ここに置くぞ」
「いい湯だぞ。ウォルフも入れ」
ルディスは湯船の縁に両腕を置いて顎を乗せると、目を糸のように細くして笑った。子供のようなかわいい笑みだ。
指導剣で殺気を放つときは怜悧な刃物のようなのに、落差の大きさにムズッと来る。
股間が反応した。
「それは命令か?」
ルディスが瞳をさまよわせた。
テントを張っている股間に視線をよこしては、ふいっと顔をそむけ、またちらっと見て、顔を赤くしている。
「そ、その……め、命令というわけでは……一緒に、は、入りたいだけ……わぁあぁっ、私はいったい何を言っているのだっ!? ……そ、そうだ。命令だ! 私と一緒に風呂に入れっ!! 私はウォルフの師匠なんだからなっ」
焦ってつんとするところがかわいい。
「わかった」
ウォルフは、ルディスに見せつけるようにして服を脱ぎだした。
ルディスがもじもじしている。
顔が真っ赤になっていく。耳たぶまでピンクに染まる。
好奇心と恥じらいと欲望に視線をさまよわせる彼女の様子は、セックスを覚えたての十六歳の娘そのものだ。
下穿きを脱ぎ、半勃起状態の男根を自分の手でこすると、ルディスがごくんと喉を鳴らした。
「チ×ポが欲しいんだろ?」
からかうようにペニスを揺すると、先走り液がひとしずく落ちた。
ルディスはふんっと鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「知らぬわっ!!」
「あはは、肩揉んでやるよ」
湯に入り、彼女の背中を両手で揉むと、んっ、とセクシーな声が漏れた。
肉付きの薄い肩に細い腕。
剣を握って対峙しているときは大きく見える彼女なのに、いかにも華奢で、いじめてやりたいほどにかわいい。
ルディスの尾骨のあたりを、勃起した亀頭でつんつん押していると、ルディスがむずっと腰を揺らした。
「……あ……はぁ……んっ……んん……」
「欲しくなってきたんだろ?」
耳にフッと息を吹きかけ、うなじにチュッとキスをする。
「ふんっ! ほ、欲しくなんか……」
「かわいいっ」
背中からきゅっと抱きしめると、ルディスがびくっと震えてイヤイヤをした。
「わ、私を、な、なんだと、お、思ってるのだっ!? わ、私は、マスター・ル……」
「ルディスは俺の恋人だよ」
形よくふくらんだ胸乳や、ヘアのほとんど生えてない秘部を指でいじりながらささやくと、ルディスの身体から緊張がふみゃぁんっとほどけた。スリットからは、お湯とは違う粘度のある液体が湧き出している。
「私は二百歳なのだぞ」
「年齢なんてどうでもいいよ。ルディスはかわいい」
「か、かわいいか……そ、そうか……」
あんなにツンツンしていたのに、頬にキスし、乳房をいじり、クリトリスを指先で押すだけで、彼女の身体はふにゃふにゃになっていた。
「ウォルフも、そ、その……かわいいぞ……」
「かわいいより、かっこいいのほうがいいな」
「ウォルフは二十五歳であろう? 百七十五歳も下なのだから、んっ……んんっ、かわいくて、当然ではないかっ」
くりくりくり。
陰核を指先でつまみ、丸めるようにいじると、彼女がウォルフの腕の中で伸び上がるようにして背中を反らした。
「あぁぁああーっ」
ぶるぶるっと身体を震わせている。
「かっこいいと言え」
「ウォルフは、……そのう、息子みたいで……かわいい」
「俺は恋人だと思ってるよ。大好きだよ。ルディス」
「私も好きだぞ。ウォルフ」
服を着ているときは師匠と弟子。こうしているときは恋人同士。
彼女の肩をつかんでこちらを向けさせ、唇にちゅっとキスをする。深いキスをしたかったのだが、ルディスの腕がウォルフの後頭部を抱きしめてナデナデする。頬をスリスリしてなついてくる。
「ああ、かわいいのぉ、かわいいのぉ。息子みたいだのぉ」
子供扱いされるとムズムズして落ち着かなくなってくる。
「俺の息子にかわいいかわいいしてもらおうか」
抱擁をほどいて立ち上がると、ルディスの顔に怯えが走った。
伝説の魔法剣士が怖そうに身体をすくめる様子は、ウォルフを興奮させる。
瞳がヨリ目になり、完全勃起状態になったペニスを見つめている。
「フェラしてくれよ」
肉茎の根元を持ち、彼女の頬をびたんびたんと叩くと、ルディスがおずおずと口を開いた。亀頭だけくわえて、舌先をちろちろさせている。尿道口のあたりを、柔らかくて硬い舌先がこする。
「俺のチ×ポでかいから、くわえるの大変だろ? 舐めるだけでいいよ」
ルディスがこくこくとうなずきながら、舌を動かしている。
熱くてぬるぬる、舌先のつぶつぶが尿道口に出たり入ったりする感触に、今にも射精しそうなほどに高まってしまう。
「うっ」
あまりの気持ちよさに声が出てしまったことが悔しくて、憎まれ口を叩いてしまう。
「ルディスのフェラはヘタだな。二百年も生きてるくせによ」
「当たり前だ! そなたがはじめての男なんだぞ」
ルディスは、ムッとした口調で言った。
せっかくいい感じだったのに唇を放されて、興奮が引いていく。
「そんなにかわいいのに、どうして俺がはじめてなんだよ。ルディスは二百歳だろ?」
ウォルフのために処女を守っていたのだ、と言ってほしくてからかうのはいつものこと。
ルディスが恥じらいながら答えるのもいつものパターン。
「そのう……私は男に怖がられてしまうタイプでの……その、し、縛りたかったら、縛ってもいいんだからなっ」
「あはは。温泉では縛れないよ。縛ったり叩いたりは今晩の楽しみに取っておくよ」
「今晩も抱いてくれるのか!?」
「もちろんだよ。……フェラしてくれよ。師匠」
「こうしているときは師匠と呼ぶではな……むぐぐっ」
ウォルフは、ルディスの口にペニスをねじこむようにして入れた。ルディスが目を白黒している。
剣の道では師匠。
セックスでは年上ぶるところがかわいい恋のドレイ。
ふたりの時間は濃密に過ぎていく。

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